日経コンピュータ最新号に吉村さん(ウルシステムズ)の寄稿が掲載されている。

内容は、情報システム部門の存在意義をもっと示すためには、データモデルで業務を知り、社内業務部門と、またデータモデルでシステムの全体を把握し、IT開発ベンダーとそれぞれ議論ができるようになろうといった主旨の内容である。
同じ号に基幹系システムをアジャイルで構築しようとの情報システム総研(繁野社長)の取り組み記事が出ており、そこでもデータモデルが主軸として登場している。こちらは、ビジネスがどのように変わるかなどわからないのだから、最初から要件など全て定義はできない。そのために、ビジネスがどう変わっても変化のないデータモデルを作成し、それを幹として個別システムをアジャイル開発していこうとの考えだ。概念データモデルとオブジェクト指向をうまく融和されたようである。
とデータモデルが2か所で登場してきたわけだが、それぞれの意味するところも微妙に違っているようだ。また、データモデルというとデータベース設計との連想が強く、開発ベンダーに任せておけば良いという考えが多い。そういった傾向の中で、IT部門にデータモデルの真意を理解してもらいたいという啓蒙記事であり有難いことである。